有料キャンプ場にて野宿のようなドキドキ感を体験しましたが、寝てしまえば何事も無くしっかり休養でき、やや気だるさが取れました。
この慢性的な気だるさの正体は階段昇降運動による筋肉痛が主原因です。
バイク移動は楽しいんですよねー。
8時半に管理棟の方が来られるそうなので、料金を払うべくゆるゆると撤去しながら待機します pic.twitter.com/qAm63f8LZD
— ホンダ芭蕉 (@hondabasho) 2015, 11月 4
しっかし夜露で濡れたテントは片付けるのが面倒ですね・・・。全力でバッサバッサして水滴を弾き飛ばします。
本日の動き
73番札所の奥の院である捨身ヶ嶽に後ろ髪が引きちぎれるほどグイグイ引かれながらも、次の札所を回っていく予定です。街中のお寺ばかりなのでガンガン行きましょう!
香川はネカフェが充実しており、ナイトパックのクオリティが高い上に安い!キャンプをする気力が無ければ安心安全快適なネカフェ泊しちゃいます。
現れた管理のお爺ちゃんに事情を話したところ、ハイハイ~みたいな感じで問題なく支払い完了。ゴミも捨てさせて頂いて元気に出発!
74番札所 甲山寺
町中のお寺らしいフラットなお寺です。
なかなかにいい感じの本堂。地味に見えますが、それがいいのです。
なんでも寺建立の起源となった岩窟なのだとか。
この奥にお大師様が刻んだ毘沙門天が祀られています。とはいえ整備されすぎていてピンとこないなぁ。
びんちゃん(賓頭盧尊者さま)の後ろにトリッキーな階段で結ばれた渡り廊下が!
こんな建築に風情を感じてしまいます。
やっぱり気になる捨身ヶ嶽
次のお寺のルート確認をするためGoogleマップを開いたところ、73番札所 出釈迦寺まで数分でたどり着ける距離。徳島の21番札所 太龍寺にある捨身ヶ嶽が素晴らしすぎたため、諦めきれません。
ここでスルーしたら一生後悔すると思い立ち寄ることにしました。
出釈迦寺の脇道をカブで登っていくと駐車場がありました。ここから歩いて行くのでしょうが、時間のない僕はカブで登っていくことにします。
昨日納経所の方に伺った話だと、急坂だから原付バイクでの登坂は無理とのことでした。
フッ・・・甘く見てもらっては困りますなww
プークスクスww
こちとら「遍路ころがし」とか「真っ縦」といった急坂の山岳霊場をカブで走破してきているんすよ!
必殺の2足2輪走法を駆使すれば、登坂できない坂は無いッ!
四国を3/4回ってきたという絶対の自信があるんじゃい!
ということでローにてぐいぐい登っていくことに。
1速でも前に進みませんwww
今までの急坂が平地に感じられるような凄まじい急傾斜。体感45度の傾斜があります。
ローギアの爆音を轟かせてようやく進んでいくレベル。
駐車場にカブを残し、ここからは徒歩で行くことに。
昨日は納経所で引き止められたので詳細を知りませんでしたが、どうやら捨身ヶ嶽へバイクや車で行く場合は納経所で申告し、ここの鍵を受け取っておかなければならないようです。
平安末期の歌人である西行さんが座った石のようです。せっかくなので座って一休み。
美しい椿の花を横目に、四国霊場一キツい坂道をひいひい言いながら登ります。
下山してくるオジさんに伺ったところ、キツいのは中腹くらいまで。そこからはだいぶ楽になるそうなのです。
気持ち緩やかになった急坂を進んでいくと視界が開けました。
よく見ると正面の崖の上に屋根のような人工物が。あとちょっとだ・・・
これアレです、ガチもんの登山。体力のあるうちにチャレンジすべし、です。
73番札所 奥之院 捨身ヶ嶽禅定
捨身ヶ嶽禅定(しゃしんがだけ ぜんじょう)に到着!背景に空しかないよww
一息つけるようにベンチが設置してありました。これはGJ。
山登りは喉が渇くという過去の教訓を生かし、ペットボトル2Lを持ってきたので一息つきます。
ああ^~生き返るんじゃ~
ワイルドな岩壁に点在する冥府の十王。閻魔様以外は知りませんが、あの世も統制が取れてるんですねー。
よぉ来たな~と言わんばかりの羅漢さんオッスオッス
室町時代に作られた五輪塔。
あまり塔な感じがしませんが、読んで字のごとく崖を磨いて作ったのでしょう。しめ縄が霊場感を演出しています。
味出まくりです。いいよいいよー!
かなり風化していますが、何らかの神様を祀っているのでしょうね。狛犬くんの表情が独特な気がしました。
この鐘楼堂すごかった!崖の真上に立っているんですよコレ。
こんなの初めて見ました!強風などでぶっ飛ばされないようにでしょうね。
お大師様が身を投げたシーン、そして捨身請願の御所と刻まれています。特別な地に来たんだーという有り難みがありますなー
高いところは気分が良いです。
どうやらここが本堂的な場所のようです。旧暦15日に開堂し、護摩祈祷が行われるみたいですね。
根本御堂の脇から奥へ進めます。この壁には警察予備隊時代の落書きがありますので、興味のある方は要チェック。
見た瞬間変な声が出るほどの崖を登っていくハードなルートです。
動きやすい服装が必須ですよココは。両手を使わないと登れませんので軍手もあればベスト。
足場はコンクリで固められていますので地すべりの心配は無さそうです。
ここで後ろを振り返ると・・・
うぉぉぉ何かソレっぽいっ!
子供の頃のお大師様をあらわしているのでしょうね。
うん、怖い!
7歳の弘法大師は「仏道に入って人々を救いたい」と発心。我拝師山に登って、「願いが成就するなら霊験を、さもなければこの身を諸仏に捧げます」といって断崖から身を投げた。すると釈迦如来があらわれ、天女が大師を抱きとめたという。
お大師様はココでアイキャンフライしたのか・・・
こんなところ登れねーよ!な方向けに祠もありました。登山できない場合でもお大師様の稚児像を祀るこの窟でここでお参りできます。
密教って感じがプンプンします。いやよく分かっていませんが。
山の形や状態によって作りや趣きが異なってくる山寺。やっぱりハズレが無くて楽しい!
車・バイクで乗り付けできますので立ち寄るべき名所ですよー。
よっし、次いってみよ~
大阪からきた歩き遍路のおばちゃんに呼び止められて道案内したら頂いてしまいました
ありがとねー pic.twitter.com/j8rv7PYB7A
— ホンダ芭蕉 (@hondabasho) 2015, 11月 5
75番札所 善通寺
霊場初の本格的な料金所がお出迎え。バイクは無料でしたラッキー!
なんじゃこりゃ・・・もうワケがわからないほど建物があります。
そして人もいっぱい。苦手だわ・・・
渡り廊下に並んだお地蔵様はインパクト抜群。
捨身ヶ嶽でも見た冥府の十王たち。閻魔様が率いているのかな?
扉のギミック、やっぱりカッコイイっすな。
あっ、金陵だ!
金毘羅さんの御神酒として知ったのですが、善通寺の御神酒でもあるんですねー。
http://supercub.xii.jp/cubtouring/temples-shrines/%e3%81%93%e3%82%93%e3%81%b4%e3%82%89%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%b8%e4%ba%a4%e9%80%9a%e5%ae%89%e5%85%a8%e3%81%ae%e3%81%8a%e5%ae%88%e3%82%8a%e3%82%92%e8%b2%b7%e3%81%84%e3%81%ab%e2%91%a0%e9%87%91%e9%99%b5/
ほうほう、香川出身だったんですね。
この御影堂の地下で「戒壇巡り」ができるようです。明かりの無い洞窟を進み、お大師様が生まれた場所にて結縁する道場なのだそう。
ほな行ってみますか、と500円を支払い地下道へGo!
撮影禁止のため写真はありませんが、幅1メートルほどの地下道を左手で壁を伝いながら進んでいきます。
途中でお大師様の声を再現した音声が流れてきてビックリ。渋いお声でしたよー。
そして厳かにライトアップされた生誕地で手を合わせます。
無事に出てくると、そのまま宝物館へ進みます。宝物館は戒壇巡りとセットですので追加料金不要。
なんだかレアな気がしたのでパシャリ。
宝物館ではレアっぽい仏像や仏具などを拝観。そっち系の知識があればより有意義な時間になるのでしょうが、スッカスカの知識でもそれなりに楽しめました。
屋根付きの参道と連結する仁王門、良いですね~。
通常の霊場が5~6寺集まってようやく同じ敷地になりそう。そのくらいだだっ広いのです。
高さ45mの総欅造りの大塔で、四国では最大。弘化2年(1845)から50年以上かけて再建されたものなのだそうです。
ワイヤーネットがかけられています。鳥よけかな?
1688~1704に再建されたという金堂は、しっかりと手入れされているようでとっても綺麗でした。
歩き疲れてベンチで休憩していたとき隣に座っていた地元のお爺ちゃんに伺った話が豆知識だったのでシェア。
金堂の土台に使われている石にベース型のものがいくつかあります。そのベース石は再建前の石をそのまま利用したものなのだそう。創建時の金堂は永禄元年(1558)に焼失したそうなので、創建時の石を使っているということになります。すげえ!
弘法大師ご誕生の地として知られる善通寺。ド肝を抜かれるようなものはありませんが、さすが真言宗善通寺派の総本山、あらゆるものが高いクオリティでした。
二時間以上滞在し、時間がそろそろヤバイ!
76番札所 金倉寺
なんとも愛嬌のある神様が出迎えてくれた金倉寺。町中のお寺なのでスムーズに到着です。
あれー?仁王さんって武器持ってたっけ?70以上の仁王さんを見てきた今になって不明点が出てくるとは・・・
過去の霊場写真を見返してみると、持ってる持ってる!今まで顔と乳首に気を取られて気づきませんでしたw
いや、仁王様の乳首・・・結構インパクトあるんですよ!要チェックですw
天台寺門宗の開祖である智証(ちしょう)大師ゆかりのお寺なのだそうです。んで誰よ?って感じですが、平安時代のお坊さんで弘法大師の甥にあたるそうです。関連性が見えてくると面白いですねー。
これはレアですねー。初めて見ました。
このいい感じの松には謂れがあって、明治時代、善通寺第十一師団長に任命された乃木将軍がこのお寺を宿舎としていたとき、急用があり奥様が東京から訪問されたそう。この知らせを聞いた乃木将軍、ぽつりと一言「会う必要は無い」。奥様が引き返される際、この松の前でもの思いにふけて佇まれたそうです。
というわけで「乃木将軍妻返しの松」と呼ばれるようになったのだとか。
急用で東京から出てきた奥様になぜ会わなかったのか、謎ですねー。えっ、割とどうでもいい?
本堂、大師堂ともにこの提灯がありました。
信仰の対象ではないでしょうが、家畜に対する感謝とねぎらいを込めて作られたのでしょうね。
この方が智証大師なんですって。天台宗の僧ってこんな感じなんですね。
真言宗とは方向性がちがうんだなー。
金箔を貼って参拝するのですが、ちょっとしたアトラクションですね。
金箔大黒様のほかにも、金倉寺小判もありました。お寺の名前を活かして差別化してますねー。
安産や子育てといった女性を守る神・訶梨帝母尊が、日本で初めて現れたという寺なのだそうです。子宝祈願に訪れる人も多いのだとか。
77番札所 道隆寺
金倉寺を出て程なく道隆寺へ到着。町中の移動はスムーズです。
大師堂の周りにベンチがある、ということは檀家の憩いの場にもなっているのでしょうね。いい感じです。
扉のギミックに注目です。シャッターのようなスライド式になっているようで、このように半分あいた状態でキープしていました。木造シャッターって珍しい!
参道にずらりと整列している観音様。なんでも西国、秩父、坂東の百観音のほか、観音霊場として名高い各地の本尊、水子供養の観音像や交通安全の観音像など255が建立されているそうな。
この観音様に沿って裏までお参りするのが良しとされているようです。
んで本堂の裏手に回ってみると出現するのが潜徳院殿堂。「目なおし薬師」といわれ、眼病にご利益があるそうです。
本堂裏には小さなお堂がたくさんあります。
生死の境をさまよう人をこの世に戻す「もどり観音さま」、耳に手を当てて聞く体制万全の「愚痴聞き地蔵」、「交通安全千体地蔵」などなど。
全ての霊場の裏手を回ってきましたが、荷物置き場や瓦礫置き場になっていることがほとんどです。ここのように充実した裏側はほとんどありませんので必見といえますなー。
道隆寺参拝を終え16時半過ぎ。次のお寺に滑りこむことも考えましたが、その前にやるべきことがありました。
明日履くパンツがない
初めてのコインランドリー
靴下は野営時に石鹸で洗っていましたのでまだまだローテーションに余裕がありますが、ついにおパンツとインナーシャツが底をついてしまいました・・・。
ということで、人生初のコインランドリーに立ち寄ります。
なるほどわからん!
先客のオバサマに教えてもらいながらチャレンジ。衣類の重さとか乾燥時間とか、全くわからないことだらけでしたが何とかうまくいきました。
コインランドリーで洗うとあったかふわふわになりますねー。良い経験になりました。
餃子うめええ
幸せー pic.twitter.com/Th09I1U2Qr
— ホンダ芭蕉 (@hondabasho) 2015, 11月 5
イオンタウン宇多津内にある「うたず餃子」にて晩ご飯。食事処かと思いきや居酒屋だったんですねココ。
流れに任せて飲んだビールとうたずかしわ餃子、薄皮うたず餃子、薄皮揚げ餃子、どれもめちゃくちゃ旨いじゃないですかー!
久しぶりのお酒と餃子を堪能し、ほろよい気分でお隣のファンキータイム宇多津店にチェックイン。
快適な空間で何をするでもなくぼんやりしているうちに気絶・・・そのまま明日を迎えることになります。