[カブでお遍路]16日目68~73番札所→で・・・出るー!?死者の霊が集う霊地「弥谷寺」は退廃感漂う妖しげな霊場

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獅子の岩屋

昨夜はたらふく肉を喰らい、久しぶりの温泉に入って、安心安全な有料キャンプ場(100円)で寝すぎたーってほど安眠し、この旅一番の快適な夜を過ごしました。

が・・・にじみ出る疲労感は拭えず、一日中ゴロゴロして体力を回復させたいレベルで身体がダルいのです。
バイクでの疲労感ではなく、石段、坂道などの昇降運動による筋肉疲労ですので旅が終わる頃には引き締まったボディになることでしょう。ちなみに昨夜温泉で体重を測ったところ、マイナス1キロでした。あまり減ってないな・・・

さすがに四国一周も終盤戦になるとフィジカル面の疲れが隠しきれませんが、そこは豆腐メンタルでカバーして本日も楽しく巡礼していきたいと思います。

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本日の動き

ここからは近場で固まっているので、時間の許す限りガッツリ回って行きたいと思います。
有料キャンプ場の味を知ってしまったため、おそらく本日も野宿ではなく快適なキャンプ場で夜を過ごすつもりですがどうなるやら・・・。

それでは出発ー!

それでは出発ー!



銭形砂絵(ぜにがたすなえ)

道中に銭形砂絵なるものがあるらしい

道中に銭形砂絵なるものがあるらしい


事前情報によると、68番札所と69番札所は同じ敷地内にあるそうです。そして付近には「銭形砂絵」という巨大なお金のオブジェがあるのだとか。札所へのルート上に砂絵を見るための展望台があるのでチラ見していきましょう。

銭形砂絵

銭形砂絵


縦122メートル、横90メートル、周囲345メートルの楕円形をしており、琴弾公園山頂の展望台からみると真円に見える。夜になるとライトアップされる。
「銭形を見たものはお金に不自由しない」という言い伝えがある。
テレビ映画「銭形平次」(大川橋蔵版)後期のタイトルバックに使用されている。
「桃太郎電鉄」シリーズでは臨時収入イベントとして登場する。

マジですかやったー!

寛 永 通 宝

寛 永 通 宝


金じゃ金ェェな銭形砂絵。人間の欲望をどストレートに叶えてくれるめちゃイケスポットですね。
ふつふつと湧いてくる煩悩を鎮めつつ霊場に向かいます。

68番札所 神恵院 & 69番札所 観音寺

両寺の名前が入った仁王門

両寺の名前が入った仁王門


2つのお寺が1つになっちゃった境内ってどんな感じなのでしょう?

境内の様子

境内の様子



境内の東西でゆる~く分かれている感じ

境内の東西でゆる~く分かれている感じ


厳密な区切り線などありませんが、大師堂、本堂がそれぞれ東西に配置されているようです。

霊場最強の鐘楼

霊場最強の鐘楼


69の霊場を見てきましたが、この鐘楼堂の緻密な彫り物はトップクラスのクオリティです。

神恵院本堂

神恵院本堂


コンクリ打ちっぱなし・・・これは振り切ってますな。

本堂内部

本堂内部


ちょっとかっこいいじゃないですかー!良い方向に振り切ってます。

(・∀・)イイヨイイヨー

対する観音寺本堂

対する観音寺本堂


これはキマシター!朱塗りでオールドな感じの激渋物件。
なんと室町時代に建てられたもので、何度か大修復は行われているものの、その風情をしっかり残しています。

敷地は同じでも方向性は対極のお寺さんたち。一粒で二度美味しいってこういうことですね。

境内のお食事処

境内のお食事処


お寺カフェやー!朱色の傘と長椅子が醸し出す風情に吸い寄せられました!

甘酒をオーダー

甘酒をオーダー


Twitterで知り合ったあんちゃんと一緒に休憩がてら、普段飲む機会のない甘酒を堪能することにしました。
甘酒・・・あまい~!隣の塩昆布で口直しをしながら頂くようです。

ああ^~風流なんじゃ~

ああ^~風流なんじゃ~


ぽかぽかとした陽気のもと、整備された庭園とお寺を見ながら頂く甘酒。そのシチュエーションでメシが三杯食えますよ、ええ。

神恵院&観音寺、楽しめました

神恵院&観音寺、楽しめました


伝統と革新を併せ持つこの場所はなかなかに刺激的でした。

70番札所 本山寺

70番札所 本山寺

70番札所 本山寺


まず目につくのは五重塔。そして広大な境内です。

本堂

本堂


扉のギミックに萌え。釣り上げるとあんなにもかっこ良く決まるんですねー。

本堂&五重塔

本堂&五重塔


四国霊場に4つある五重塔の一つ。というか88霊場中4つしかないのに驚き!

小社&五重塔

小社&五重塔


大同4年(809)に創建されたそうです。

五重塔ズーム

五重塔ズーム


激しい損傷だったため明治43年に再建されたそうですので、2代目五重塔なのかな。

鎮守堂

鎮守堂


このお堂の屋根を見て下さい。

ズームイン

ズームイン


うわぁ汚ったねー!じゃないんですよ。

檜皮葺(ひわだぶき)とは、屋根葺手法の一つで、檜(ひのき)の樹皮を用いて施工する。 日本古来から伝わる伝統的手法で、世界に類を見ない日本独自の屋根工法である。多くの文化財の屋根で檜皮葺を見ることができる。


天文16年(1547)に建立された由緒正しき激渋小社ですコレ。そう思うと屋根の変色腐食が歴史の重みを表しているような気がしませんか?

といった感じで、本山寺終了。五重塔にはあまり惹かれないのはなぜだろう・・・。

71番札所 弥谷寺への道中

のどか~な田舎道は大好物

のどか~な田舎道は大好物


徳島、高知、愛媛、香川と走っていますが、どこの田舎道も良いですねー。道良し、風景良し、ただ走っているだけで楽しいのです。バイク好き、ツーリング好きの方はぜひ四国の田舎道をのんびり走行して頂きたい!

八丁目大師堂

八丁目大師堂


弥谷寺は弥谷山(標高382m)の中腹にあります。その道中に八丁目大師堂なるお堂を発見。

足湯もあるよ

足湯もあるよ


その隣には足湯が。歩き遍路さんの憩いの場になっているのでしょうねー。

弥谷山はちょいハード

弥谷山はちょいハード


熱ダレはしませんでしたが、アクセルをふかしてグイグイ登るか2速でじわじわ登るかどうしよう・・・と悩む絶妙な坂道でした。無理をせず定速で進みつつ、速度が落ちてきたらシフトダウンする方法をとり、無事到着です。

この駐車場から結構歩くみたいで、参道バスが運行してます。

弥谷寺

なんじゃこの退廃感!

なんじゃこの退廃感!



廃墟のような食事処

廃墟のような食事処



寂という漢字がよく似合う雰囲気

寂という漢字がよく似合う雰囲気


あっ・・・ここはヤバイ(歓喜)

弥谷寺は、死者の魂が集まる霊地といわれる弥谷山(標高382m)の中腹にあり、境内には長い石段とおびただしい数の石仏や磨崖仏が独特の雰囲気を作り出している。


入り口からその片鱗を味わってしまいました。背中がゾクゾクするぜー!

仁王門

仁王門


ウッディな仁王門&仁王様。木の色単色で造られたこれらから力強さと雄々しさを感じます。やっぱり山寺にハズレ無し!

石段の終わりが見えない

石段の終わりが見えない


山寺は石段キツいっすよー

風化しつつあるお地蔵さん

風化しつつあるお地蔵さん


ここではお地蔵さんも心なしか妖しげ。霊を慰めているのかも。

百八階段

百八階段


かなりの石段を登り、最後に迎えてくれるのがこちら。108の煩悩を落とし、四苦八苦を落とす108。
しくはっく=4×9+8×9=108っていうのが仏教の公式見解。ちなみに除夜の鐘、あれも一年の四苦八苦を打ち払う意味で行われるんですって。

百八階段で精神浄化し辿り着いたその先には・・・

大師堂

大師堂


写真の腕が無くてアレですが、石段の先にあるこの一風変わったお堂と周りの風景は圧巻でした。すごくいい感じ!

奥之院 獅子の岩屋

奥之院 獅子の岩屋


大師堂の中に入って参拝するのですが、堂内最奥にある「獅子の岩屋」は霊圧がヤバイ。
大師が7歳の頃学問に励んだ場所だそうですが、肝っ玉でっかいよお大師様・・・

岩穴にめり込んだ社

岩穴にめり込んだ社


獅子の岩屋だけではなく、同様に岩穴に仏様を祀った社がいくつかありました。

すごい雰囲気

すごい雰囲気


弥谷山は仏の世界へと続く道がある山といわれており、古くから亡くなった人の遺骨や位牌をこの寺に納めるという風習があるそうです。もうここ辺りから行けそうなくらい濃密なオーラが出ております。

磨崖仏

磨崖仏


鎌倉時代のものと伝えられている「阿弥陀三尊」の磨崖仏。弘法大師作ともいわれ、重要文化財に指定されている。

文字通り「崖を磨いて作った仏様」なんですよねー。これは凄い!

何か書いてますよね?

何か書いてますよね?


この仏様だけでなく、崖のいたるところに梵字や真言が刻まれていて、崖自体が神聖なものになっているっぽいです。

本堂

本堂


四方を崖に囲まれた本堂はこじんまりとしています。周りの崖にも何かしら彫刻があり、特殊な雰囲気。


本堂まわりの崖

本堂まわりの崖


有事の際は金色の光を放ちながら御仏を召喚できそうなレベルの妖しさ。こりゃ霊も集まってきますわ・・・

霊場トップクラスのオリジナリティを持つ退廃的な弥谷寺。激しくオススメ!

72番札所 曼荼羅寺

ルートは平坦

ルートは平坦


重積載50ccカブでも特に問題なく到着です。

曼荼羅寺の仁王門

曼荼羅寺の仁王門


このお寺の歴史はとても古く、推古4年(596)、讃岐の豪族・佐伯氏の氏寺として建立されたそうです。

超巨大な鬼瓦

超巨大な鬼瓦


入ってすぐに鬼瓦に遭遇。この鬼瓦は先代のものらしく、役目を終えた今はこうやって安置してあるようです。
それにしてもデカイ!

綺麗に整備されてます

綺麗に整備されてます


町中の霊場らしく、すっきり歩きやすい道。

笠松大師

笠松大師


平成14年の春、松くい虫のため枯死した名松「不老の松(通称笠松)」の幹部にお大師様の姿を刻み、大師お手植えの名残を留めたそうです。生前?は素晴らしい松だったのでしょうねー。

生前の不老松

生前の不老松


こりゃ立派ですね!

味のある本堂

味のある本堂


やはり風化したお寺はいい味出してきますね。そしてどの霊場にもありますが、垂れ幕?ってクールです。雰囲気倍増。

73番札所 出釈迦寺

少々登坂あり

少々登坂あり


曼荼羅寺の近くにある出釈迦寺は山際のお寺。坂道を登りますが距離が短いので何とかなるレベルです。

修行大師像と三鈷の松

修行大師像と三鈷の松


お大師様と背景の山。修行感がありますねー。
三鈷の松は、親の大樹からたくさんの子松がぶどうの房のようにたくさん生まれていたそうです。その所以から子宝祈願の松として知られています。納経所には子授けお守りもありました。

出釈迦寺の山門

出釈迦寺の山門



整備された敷地

整備された敷地


霊場は砂利を敷き詰めているところが多いですね。

渋い大師堂

渋い大師堂


ややコンパクトながら渋みは充分。やっぱり霊場と言われるだけのことはあります。

奥之院 捨身ヶ嶽禅定・・・だと・・・!?

奥之院 捨身ヶ嶽禅定・・・だと・・・!?


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捨身ヶ嶽はこっち?

捨身ヶ嶽はこっち?


「捨身ヶ嶽これより13丁」と記載があります。ざっくり1430メートルってところですな。

ここは捨身ヶ嶽遥拝所らしい

ここは捨身ヶ嶽遥拝所らしい


出釈迦寺の境内からは大師が身を投げた山を拝むことができるっぽいのですが、僕は行ってみたいんじゃー!

この細道を進んでいくもよう

この細道を進んでいくもよう


納経所の方に行き方を確認したところ、この道を進んでいけばOKとのことでしたが、すでに17時近くの今は行かないほうが良いと忠告されました。
  1. 到着までに暗くなってしまう
  2. このお寺付近まで猪が出没する
  3. 急坂だから原付バイクでの登坂は無理
  4. 歩いて登るとなるとかなり大変だよ
といった理由です。心残りまくりですが、残日数の都合上あきらめるしかなかろう・・・

といったところで本日の参拝は終了。

今夜はキャンプ場泊よ

出釈迦寺の駐車場で宿泊場所を検索。ファンキータイム善通寺店がすぐ近くにありますが、昨日泊まった有料キャンプ場の素晴らしさに心躍ったため、本日もキャンプ場で野営することにします。

付近には「鉢伏ふれあい公園キャンプ場」がありました。市民500円、市外1000円とかなり高級キャンプ場!どんなクオリティなのか楽しみです。道中のマルナカ善通寺店にて食料を調達してGo!

管理棟閉まってる・・・

管理棟閉まってる・・・


ウッキウキで現地入りしたところ、管理棟にはガッチリと鍵が・・・。どうやら17時で閉館のようです。
相変わらず詰めが甘い自分・・・

お大師様のお導きにより無事テント設営

お大師様のお導きにより無事テント設営


明日支払いをするとしても、利用登録無しで勝手にテントを張って良いものなのか・・・オロオロしていたところ、管理のお爺さんに遭遇!
明日の8:30に係の方が来られるそうなので、その時に利用登録と支払いをすることになりました。

かなり広い公園です

かなり広い公園です


公園の敷地内には野球とサッカーのグラウンド、マウンテンバイクのコース、アスレチックのフィールドと大きな池がありました。

本日のディナーは讃岐うどん

本日のディナーは讃岐うどん


お遍路最後の県、香川に突入した記念にはやはり讃岐うどん。替え玉&ネギだくで頂きます。

迷わず全投入

迷わず全投入


高知でも讃岐うどんは売っていますが、本場のモノはひと味違う!ような気がします。野営中は何を食っても最高に旨いんですよねー。

食後のトラブル?

トラブルってほどでもないのかもしれませんが、有料キャンプ場である敷地内に、中韓系の男女二人組が現れて、なにやら談笑したりそっち系のラジオをかけたりし始めました。

野営慣れしていない僕はもうそれだけで気が気じゃないわけで・・・お金を払って精神をすり減らすとかマジ勘弁。
相手の意図が全く読めないこと、夜もとっぷり更けてきたのに帰りそうも無いこと、帰ったと思ったら展望台に移動していたこと・・・全てがキツい。もうやだー!

こちらが警戒しているのが相手にそれが伝わってしまったようで、逆に不審者扱いされてしまいました。悔しいww

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もうおとなしく安息の地、ネカフェに泊まろうそうしよう!